- 2005-07-23 (土) 0:00
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きょうは早朝にサーフィン、昼にゴルフ。それから近所のカフェで勉強をして、洗濯をしながらアパートのプールで泳ぐ。ここまでは、かなりストイック。
夕方は、再びハリウッド・ボウルへ。きょうはLAフィルによるチャイコフスキーの演奏。例によってワインとつまみを買い込んで、会場へ。
けっこう空いていて前方のいい席に移動できた水曜日とは大違いで、18,000人の会場は満員御礼。こんなに広い会場でぎゅうぎゅうに座っているのに、ザワザワしないしケータイも鳴らない。素晴らしい。
曲目は『眠れる森の美女』、『ヴァイオリン協奏曲 ニ長調』、『エウゲニー・オネーギン』そして『1812年』。指揮者が歌劇の内容や曲の聴き所についてジョーク交じりで、というか大いに笑いをとりながら説明して、それから演奏に入る。観客も観客で、例えばヴァイオリンのソロが終わると盛大な拍手を送る。
曲の途中で拍手をするのはびっくりしたけれど、指揮者本人が「ロック・コンサートのように手拍子をする必要はないけれど、好きなところで拍手をしてくれて結構。次の曲はヴィオラが聴き所だけれど、拍手をするタイミングがないだろうから、彼らには、いま盛大な拍手をどうぞ。」なんて話してから曲を始めるもんだから座席から転げ落ちそうになった。
そして『1812年』。フランス国家をパロディーにしたファンファーレの部分は南カリフォルニア大学(USC)の応援団が演奏。そのまえに指揮者は「USCトロージャンズのファンはどれくらいいる? 拍手して。では、UCLAブルインズのファンは? うーん、なるほど。」なんて言っている。
さて、その『1812年』が一番盛り上がったところで、なんと、音楽堂の屋上で打ち上げ花火が飛び出し、仕掛け花火が炸裂。もちろん客席からは拍手と口笛の嵐。打ち上げ花火をやるとは聞いていたけれど。一瞬呆然としつつ、この燦然たる光景と音楽的な盛り上がりの荒波に飲み込まれて僕も我知らずスタンディング・オヴェーションを送る。
クラシックを無条件に有難がって聞くのはナンセンスだとは思っていたけれど、それでも僕には、とりあえず神妙に聞くべし、みたいな先入観があった。だからこれは、強烈な体験だった。もちろん、ハリウッド・ボウル式が全てとは思わないけれど。むしろここは例外中の例外みたいな街だから。たとえば、ボストン・フィルが東海岸でやったらまた違うはずだ。
ステージの音をマイクで拾ってスピーカーで轟かせ、指揮者やヴァイオリニストの表情をカメラで捉えて巨大スクリーンで映す方法にしてもそうだ。生の音より有難味が薄れるよな気もするけれど、それらが音楽により接近できる手段のひとつであることも無視できない。例えば、指揮者の表情。
ともすると「とっつきづらい」クラシック音楽を、マイクとカメラとジョークと花火で、最前列の140ドルの桝席から最後列の4ドルのベンチまでを楽しませる。ハリウッドをハリウッドたらしめてきた哲学の真髄を垣間見た思いがする。
Artists:
Los Angeles Philharmonic
Bramwell Tovey, conductor
Jennifer Koh, violin
The Spirit of Troy, USC Marching Band, Dr. Arthur C. Bartner, director
Program:
Tchaikovsky: Prelude and March fromSleeping Beauty
Tchaikovsky: Violin Concerto in D major, Op. 35
Tchaikovsky: Polonaise and Waltz fromEugene Onegin
Tchaikovsky: 1812 Overture
It’s the tradition of all traditions and a Hollywood Bowl favorite ・the Tchaikovsky Spectacular! Jennifer Koh, the high-octane winner of the 1994 Tchaikovsky International Competition in Moscow, performs the beloved Violin Concerto. And, of course, the concert-ending 1812 Overture and its pyrotechnic display make the Tchaikovsky Spectacular, well, spectacular.
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