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悪意なき欺瞞と働く歓び

 大企業と計画経済のエントリーで触れた、ジョン・ケネス・ガルブレイス氏の『悪意なき欺瞞』を買った。

 評判どおりの難解な言い回しには閉口したけれど、バーのカウンターで読んだ前半部分だけでも、示唆に富むものだった。著者が冒頭で説明している通り、本書はエッセイであって仮説を立証する根拠の多くは示されていない。

 だから、「全くその通りだ」とか「それは間違っている」っていう賛否は保留すべきななんだけど、感覚的には一理あると思わせられる指摘が多い。とくに労働に関わる指摘は面白かったので、以下にネットでみつけた和訳(訳本の引用?)を引用する。

 ひとつめの文章について、僕はそれが欺瞞とまでは思わないけれど、その「非対称性」は疑い得ないだろうと思う。ふたつめの文章については、僕は彼らが「称賛を口にする」合理的な理由は十分にあるだろうと思う。それについては、後日。

「ビジネス・ブック・マラソン」 バックナンバーズ

労働には二つの意味がある。一つは、強制される働き。もう一つは、人もうらやむ威信と報酬と快楽の源泉としての働き。まったく違う二つの事柄に同じ言葉を充てるのが、欺瞞であることは言うまでもあるまい。

紙屋研究所

一生懸命働く人は褒めたたえられる。しかし、称賛を口にするのは、褒められた人が味わったような労苦を免れた人、もしくは汗水たらすことを上手に回避できた人がほとんどである

The Economics of Innocent Fraud: Truth for Our Time

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