- 2007-08-26 (日) 0:00
- 食べる

三宿にはラ・テールというケーキ屋さんがあって、そのせいもあって、僕の中ではシェ松尾は、こっちのほうが家から近いのに、なんか二番手だった。去年のクリスマスも、「ラ・テールがすんごい混んでいるから」という理由で、シェ松尾でケーキを買ったりして、そのことでまた、シェ松尾はさらに二番手っぽい感じを強めていったのであった。って、書いてみるとほんと理不尽だな。ごめんなさいごめんなさい。
ちなみに、僕はシェ松尾のことを「シェ」と略しがちなんだけど、それは「不二家」を「家」と略すようなもんだ。分かってるけど分かってるけど、はじめて「シェ」を意識したのは松尾だったから、やっぱり松尾がシェだ。スーパーマンもスーパーサイヤ人もいるのに、スーパーマーケットだけが「スーパー」と略される栄誉に与っているのは、スーパーマーケットがいちばんはじめの出会いで、いちばん近所にいるからだ。だから、やっぱり松尾がシェだ。
テニスの帰り、じゃじゃおいけんが池尻あたりと勘違いしてちょっと探してしまったせいで、いつもと違う帰り道で、たまたまシェの前を通って帰る。そのとき僕ははらぺこあおむしだったので、彼女に「うちに帰ったらすぐなんか食べたい」(のでなにかつくってて欲しい)という亭主関白なメールを打ってしまっていて、そのことを軽くフォローしときたい的な気持ちもあって、シェでケーキを買う。
ラ・テールは下手したら本日のケーキいっこ250円くらいからあるのに、シェは450円くらいからだ。シェは商売上手だから、シェだからみんながちょっと高くても買ってしまうのを知ってる。いちごのショートケーキとベリーのタルトを買う。シェは、ショートケーキなのにショートケーキとは呼んでなかった気がする。たしか「フレーズ」って言ってたかな。ほら、フランス語だぜ、シェだから。ラ・テールもフランス語だけど。
で、そんな多少てやんでいな印象含みでおやつに至ったわけなんだけど、やっぱシェは実力もすごい、という結論に。ショートケーキは美味しかったけど、うまく形容できない。うまい白飯は「うまい」としか言いようがないように、うまいショートケーキはただうまい。以上。ちょっと補足すると、いちごのクリームがスポンジのなかに入っていたりして、その演出がちょっと憎かったりする。のちのタルトで、この小憎らしさが可愛さ100倍になることを、当時の僕には知る由もなかったわけで…
そしてタルト。ラズベリー、ブラックベリー、赤カシスなんかが乗ってて、初見ではまだてやんでいだったから、「てやんでいゴテゴテ載せやがってちくしょーめ」とまったく思わなかったかというと嘘になる。ところが、である。スポンジがすごかった。スポンジなんて、一見地味だし、どれも一緒だと思っていました。ところが、である。シェのタルトはリキュールとか蜂蜜とかがじんわり染み込んでて、愛される準備万端。載っかってるベリーなんて、所詮かわいい下着くらいのもんです、と言わんばかり。おっと失礼。
ラ・テールの良さはそのシンプルさ、あるいは、そのおやつ的なところだったりするんだけど、シェはむしろ濃厚さ芳醇さみたいな持ち味があるんだねぇ。デザート的であるのみならず、ポートワインとか食後酒を待つような誘うような、そんな魅力があるんだよなぁ。三宿デザート部門を二部門に分割し、昼の部をラ・テール、夜の部をシェ、とする動議が承認可決されました。
シェ松尾・三宿パティスリー
ラ・テール洋菓子店
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