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名を残すな技術を残せ

  • Posted by: Syntax
  • October 23, 2007 11:10 PM
 青山でのテニスの帰り道、車のラジオはJウェーブのトーク番組を流していた。ゲストは千葉工科大学未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長という方だった。難しそうな分野ながら、軽妙な話し振りで、単に軽妙なだけじゃないから、ついつい聴き入っていた。中学生時代の難病の話は、彼が前向きな人だからこそ聞けるようなもので、そうじゃなければ気の滅入りかねないものだ。強い人だなぁ、と思った。

 その彼が話した言葉に「名を残すな技術を残せ」というのがあって、それを聞いた原宿あたりから先は、ずっとその言葉のことばかり考えていた。

 でも、帰ったらすぐ忘れた。だっておなかが減ってるし。レトルトのボルシチという便利な食べ物をつまみに、日光の地ビールを飲みながらテレビをつけた。放送大学。深みのある究極のバラエティ放送局として、今宵も珍重。フランス企業が競争優位に立った経緯から、日本企業は独仏の企業に比べれば必ずしも従業員を大事にしていないという指摘など、なかなか面白い。

 次の講座はロボットについてで、僕は「さっきのラジオもロボットだったなぁ」くらいは思った。そして、担当講師の字幕。画面の下に、「○○先生は○年○月に逝去されました」なんてちょこっと書いてある。でも、続く講座は古代バビロニアのソロバンが計算機のハシリだ何だのと面白い。これってば「名を残すな技術を残せ」じゃん。(この回は亡くなった先生の回じゃなかったけど)

 そこで思ったこと、その1。僕の功名心も浮薄な面では落ち着き、かつ、本質的な面ではさらに高ぶってきた昨今、「名を残さなかったら何を残すか?」という問いこそは核心だ。20代でそれが商業分野らしいことが分かったので、30代はその具体的方法を絞り込んで、40代はそれで一点突破全面展開しよう。50代は延長戦ないし応用に充てよう。

 思ったこと、その2。放送大学でバビロニアの話をした先生は、17世紀の誰かについて「そこで彼は○○という計算機を作られました」ってモロ敬語。いま21世紀なのに。4百年前の人なのに。Jウェーブの古田所長も、「タイムボカン」のコスイネン/ボヤッキーを尊敬してるって言ってた。

 尊敬できる人って聞かれて、僕はどれだけ躊躇なく打算なく即答できるだろう、って思う。より多くの人を、より深く尊敬できるようになろう。具体的には全然落とし込めてないけど、まずはコンセプトとして、この方向で。
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