- 2008-05-03 (土) 14:05
- 暮らす

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「通常は非公開の文化財の特別拝観などを可能な限り手配いたします」、キタコレ! コーヒー1杯を奢ってくれるとか、唖然とするほどどうでもいい特典に並んで、ようやく期待を高めてくれる内容を見つける。プライオリティ・パスは4万円相当だとか、そういう再調達価額を積み上げても面白みがない。こういう、――「他にはない」とまでは言わないけれど――ほかでは実現のすべが分からない機能にこそ胸が高鳴る。
ホテル特別ご優待プログラム
<ファイン・ホテル・アンド・リゾート>
世界500ヵ所あまりの一流ホテルやリゾートでのご宿泊に、「お部屋のアップグレード」、「朝食サービス」など会員さま限定の特典をご用意しております。<国内高級ホテル・旅館のご優待>
老舗旅館や高級ホテルで、優先予約やご優待特典をご利用いただけます。
対象のホテルは定かではないけれど、「Fine Hotels and Resorts」(FHR)を検索して出てきた英語版のサイトを見る限り、各チェーンの最上位ブランドが主な対象みたいだ。スターウッドならセント・レジス、マリオットならリッツ・カールトン、ヒルトンならコンラッド、ハイアットならパーク・ハイアット、という具合だ。僕はチェック・インするなりすぐに街に飛び出して寝に帰るだけだから、これらの施設は過分だ。
さらに、部屋のアップグレードも多少気分はいいけれど、えてして実利がない。いつか唐突にスイートを用意されて、その一室の使い道がまったく思いつかなかったのを思い出す。旅行鞄を置いてみたものの手許にないと不便なのでベッド脇に引き戻し、続き部屋には結局、靴下を脱ぎ捨ててただけだ。一国一城の主を気取る臭い靴下を眺める、あの遣る瀬無さをふと思い出した。みんなスイートでなにしてるの? シャワー・ルームのビデくらい使い方が分からない。
ただし、パリのル・メリディアンで通された「ル・クラブ・プレジダン」のフロアみたいに専用の食堂とキャッシャーがあるなら実利がある。チェック・アウトの行列を避けて、朝の貴重な時間で朝食とチェック・アウトをストレスなく済ませられるのはありがたい。その背景には、概して欧米のホテルの会計はいい加減だから一行一行確認する必要があって、エキスプレス・チェック・アウトの類は遠慮したい、という事情がある。仕事が粗末だからアップグレードに意味が出る、というのも妙な話だけれど。ともかく、このFHRはそれなりに意味があるかもしれない。
プラチナ・アクセス
「一見さんお断り」の料亭、お茶屋などのご予約のほか、通常は非公開の文化財の特別拝観などを可能な限り手配いたします。
これは一気に期待を掻き立てるものがある。すっかり忘れていたけれど、ジャパンといったらニンジャとゲイシャだ。日光江戸村の行き方は分かっても、お茶屋での遊び方はよく分からない。店も知らなければ予算も分からないし、作法も分からない。とは言え、なかなか直接尋ねづらい。だから、そういう情報をコンシエルジュ経由で入手できるならお茶屋も近づく。
公開中の文化財すら見きれないのに、わざわざ非公開の文化財なんて見ようと思うのだろうか。けれど、もし何かの拍子に、なんとか寺のなんとか像が無性に見たくなったとして、僕はどうすればいいのだろう? 文化庁に電話するとか? うーん、なんか期待できない。そういう時に、電話一本でアメックスが可能性を調べてくれるなら、心強い。
一方で、本来これは文化庁の仕事なんじゃないかとも思う。「文化財おしえてダイヤル」みたいなのがあるべきだ――既にあるのかも知れないけれど、認知させる努力が感じられない。ともかく、悪いけれど文化庁には既に「なんか期待できない」空気があるから、こういうサーヴィスが跋扈するのだ。そして、それに僕は激しく惹かれてしまうのだ。
コンフォート・カフェ
プラチナ・コンシェルジェ・デスクを通じてJR新幹線の特急券および乗車券をご購入いただきますと、新幹線主要ターミナル駅近くの提携ホテル内カフェ・ラウンジにて、1ドリンクをサービスいたします。
せっかくプラチナ・アクセスで盛り上がってきた気分を、一気に醒ます驚異のコンフォート・カェ。僕だったら、コーヒー1杯をただで飲むために駅からホテルまでわざわざ出向くより、駅構内のコーヒー・ショップで休む。リッツ・カールトンの宿泊客や「一見さん」お断りの料亭の訪問客を対象としながら、唐突にコーヒー1杯の無料券を声高に誇る感覚が理解できない。僕にはアメリカン・ジョークのセンスが乏しいのだろう。炎天下の八重洲をフォー・シーズンズまで歩いてコーヒーにありつくことを野暮にも想像してみる。
けれど、そういううでもいい特典いうのが時に嬉しかったりするのは、僕も羽田のアメックス定食について白状している通りだ。アメックス定食の良かったところは、それが空港内で供されるところにあって、旅行者の導線への洞察を感じた。国内線では通常は機内食が出ないという事情にもよく合致していた。うでもいい特典旅行者の歓心を買うなら(意外に買えるものだ)、噴飯のコンフォート・カフェよりも、タダ飯のアメックス定食復活じゃないか。
手荷物無料宅配サービス(旅館・ホテル)
プラチナ・コンシェルジェ・デスクでご予約いただいた国内提携ホテル・旅館にご宿泊の際に、1組さまにつき1宿泊予約で1個まで、無料でお荷物を国内のご指定先へ配送いたします。
ふーん。
と、濃淡はあれどアメックス・プラチナ・カードの旅行に関する機能について、逐次検討してみた。力量は分からないけれどプラチナ・アクセスには夢を膨らませるものがあって、ダメならダメで気にしないからいろいろ相談してみたい、という気分にさせられた。その気分に比べたら興奮はないけれど、少なくとも4万円相当と評価できるラウンジ・アクセスも利点ではある。気持ちがちょっと傾く。
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