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「男の家事」 - 椅子のクッションを修繕する

From Blog 2009

もう2か月も前になるけれど、ブログThe Great Escapeで「男の家事」という本が紹介されていて、Kajken氏の軽妙な紹介にひかれて購入。僕もまた、氏の言うとおり「僕たちは自分にできることをただやるのみ」という謙虚な、けれど、それなりの気概でもってこの本を注文した。2か月の熟成期間を経て昨日、ようやくページを開く。ネクタイをして風呂場を洗うこの本の写真は傑作で、妻と笑いながらこの本を読んだのだけれど、僕は内心、かなり感化されていた。そこで先刻、椅子のクッションの修繕に取り組むのだけど、あまりのトホホさ加減に全力失笑してブログでも書くことにする。

 経営者の資質の中に「士気の低い部下をどのように動機づけるか」という項目があるけれど、この本はまさに、家事業界の問題児を更生させるための教則本だった。そして最も素晴らしい点は、それと気づかせないところにある。美しい写真、力強い文言、そして、明確な手順。僕たちは祭礼としての家事を司る神官なのであった。

汚れが目立ちやすい窓ガラスだけに、掃除の効果は一目瞭然だ。部屋全体の明るさ、清潔感にがぜん違いが出る。それだから窓ガラス掃除は、達成感が大きいのだ。ここではワイパーを2本使った、プロの掃除法を紹介する。

 これが「窓を磨く」という見出しの下で述べられる導入部だ。次に、「1 ガラス用洗剤を全体にスプレーする」などとして、ひとつひとつ写真とともに神事の手順が説明される。窓の汚れという原因ではなくて、この作業の先の達成感にフォーカスする。あくまでも結果志向、そして、未来志向。もちろん一流の結果を得るために「プロの掃除法」を体得する必要がある。こういう論法なのだ。
 たぶん女子向けなら、「頑固な汚れもこれで解決。カリスマ主婦が裏ワザを伝授!」というような、原因志向で世俗的なコピーになるんじゃないかと思う。彼女たちにとって、窓ガラス掃除によって清潔感が出るなんて余りにも自明過ぎて、だから噴飯ものなのだ。「窓を磨く」の締めくくりは「7 落とし忘れは確度を変えて目で確認」。これでA4版見開き2ページ。手取り足取り。けれど、この幼稚さを全く感じさせないエディトリアル・デザインの力に脱帽。
 さて、そして椅子のクッション。食堂の椅子の座面がヘタってきてしまったので、これをなんとかする、という一大事業に着手。修理屋に出してもいいのだけれど、椅子を4客運ぶのは面倒だし、無駄な出費も避けたい。そこで、ドイトで低反発クッションを買って、これを椅子の座面とカバーの間に追加することにする。以下、「男の家事」調にプロの対処法を紹介しよう。
椅子のクッションを修繕する
亭主の注意はともすると卓上の料理のみに向いてしまうが、椅子もまた、食客をもてなす重要な素材だ。長年使いこんで座り心地が変わってしまった椅子も、クッションを直すことで生き返らせることができる。目立たない部分だからこそ、細やかな心遣いが伝わるというもの。ここでは低反発素材を使った修繕法を紹介する。
1 値札を取る
クッションについた値札は座り心地に悪影響を与えるので、取り付ける前に取り除く。この時に、ハサミでクッションを傷つけないよう注意する。
2 座面のカバーを外す
四辺のベルクロ(編注「マジックテープ」ではない)を丁寧に外し、座面のカバーを取り外す。取り外したカバーは後で必要となるので保管しておく。

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3 クッションをあてがう
座面に合わせてクッションを置き、角度を変えて位置を確認する。
4 座面のカバーを取りつける
クッションに力を加えて押しつけながら、先ほど取り外しておいたカバーを取りつける。前後左右に注意をして、ベルクロをしっかりと留めていく

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5 カバーに入らない
ウレタンのコシが予想外に強い場合、最後の角がカバーに入らないことがある。あまり無理をするとカバーが破れるので、諦めも肝心だ。自分で裁縫できない場合は特に、カバーを破らないようにすること。他人の家事を増やさないことを心がける。
6 全力失笑
せめてブログのネタにし、転んでもタダでは起きないこと。椅子は妻が起きる前に戻し、レシートを探して返品に備える。朝食の際は努力を喧伝せずに平静を装うこと。男の家事、思いつきのあだ花も秘すればこそ。

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  • KAJKEN

    大変良いケース・スタディになりました。
    男の家事道は一日にしてならず!謙虚にいきましょう。

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