- 2009-02-11 (水) 18:58
- 食べる

マンガ「神の雫」が酒販業界に及ぼしている影響は大きいみたいで、信濃屋の「神の雫」コーナーは前より大きくなっていたような。僕も便乗して、同作で紹介されたコート・デュ・ローヌのサン・コム「レ・ドゥ・ザルビオン」(Saint CosmeLes Deux Albionを飲む。マンガでは2001年産だったけれど、信濃屋で売っていたのは2006年。香りの判断はまだまだ不慣れだけれど、ティスティング・シート自体には慣れてきたので、これを食卓の片隅に置いて簡単に記録する。こんな項目の揃った小さな手帳があれば欲しいのだけれど、なかなか見つからない。
サン・コム「レ・ドゥ・ザルビオン」2006年
外観:濁った、濃い、濃い赤、紫、やや熟成した、弱い粘性
香り:カシス、アニス、タバコ、鉄
味わい:ソフトな、ミディアム・ボディ、中程度の酸味、濃い果実味、中程度の豊かなタンニン、バランスの取れている、余韻のやや長い、コクのある印象
あるサイトではこのヴィンテージの香りを「エキゾチックな花々とトロピカル・フルーツのヒントを伴ったコショウっぽいブラックベリーとカシス」と形容している。カシスは重なるけれど、タバコと鉄は言いすぎたか。アニスを思った甘い香りは確かに、花々やフルーツの方が近いのかも知れない。妻とふたりで「テイスティングのお手本があればいいのに」、と話しているのだけれど、これが難しい。飲む前に探すと先入観を持ってしまうし、飲んでいる最中にネットを探すのは無粋だし、飲み終わった後では確かめようもない。やっぱり途中がいいのかなぁ。
このサイトはアッサンブラージュについても情報をくれた。このワインは50%がシラー(Syrah)、20%がグルナッシュ(Grenache)、残り20%がムールヴェドル(Mourvedre)とカリニャン(Carignan)。面白いのは最後の10%はクレレット(Clairette)と呼ばれる白ワイン用の品種が使われているとのことで、それが「ほとんどギガル・コート・ロティ ・ラ・ムーリーヌ(Guigal Cote Rotie La Mouline)のような花の複雑味を、黒い果実の特徴に加えている」とのこと。僕には「ギガル」って何?という感じだけど、白ワイン用の品種が赤ワインにも使われるというのは意外。
別のサイトによると、ムールヴェドルやカリニャンはスペイン原産のブドウらしい。「多産で酸味や渋みが強いカリニャンから造られるワインの品質はあまり高くな」いために多くはブレンドされるものの、「畑を選び・古木から収量を抑えることによって素晴らしいワインを造っている生産者もいる」とのこと。それほどの分量は使われていないものの、サン・コムもまたそのような生産者のひとつなのだろうか。
コード・デュ・ローヌという産地をまだあまり意識して飲んだことはないのだけれど、アメリカン航空の成田のラウンジで出されていたポール・ジャブレ・エネ「パラレル45」という赤ワインは同産地だった。こちらはラウンジの常として抜栓から長いこと放置されていたのではないかと思うけれど、それでも、バランスのとれた軽い口当たりと爽快な後味は印象的だった。仮にパラレル45と比較するならこのレ・ドゥ・ザルビオンはもっとコクがあって重厚だった。同じ産地でもこのような違いが生まれるなんて、あらためてワインって面白い。客の好みが分からないときはレ・ドゥ・ザルビオンよりもパラレル45のようなワインが適当だろう。そう思うと待合室のワインもそれなりに選ばれているのだなぁ。

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