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シャトー・ポワトヴァン 2005年


 半年か1年ほど前に信濃屋で買いこんできたワインのうち、メドックのシャトー・ポワトヴァン(Château Poitevin)2005年産を開ける。ただただお店の陳列が勧めるままに買ったもので、3,000円前後だったかと思う。口当たりがとても滑らかで、それはちょっと物足りなさを予感させもしたけれど、それでいてタンニンのコクをしっかり感じさせるから満足感があった。さらに熟成する潜在性があるというサイトもあるけれど、熟成が進むとどうなるのだろう。セラーが欲しくなってきてしまう。

 シャトー・オンライン(Chateau Online)によれば、まずブドウの品種はメルローが55%、カベルネ・ソーヴィニオンが40%、プチ・ヴェルドーが5%という。平均樹齢は25年で、30%の新樽を含む樽で14ヶ月間熟成させられたらしい。2005年産というと比較的新しいという印象もあるけれど、一方で、四半世紀の年月を経たブドウの木から生まれたと思うと歴史を見逃してはいけない気がする。
 サイトはこのワインを次のように総括する。「このワインは、酸味、タンニン、果実味、バランス、そして強さという良いワインの要素を備えている。一方、このワインはもう少しの時間を要しており、ゆえに多少の辛抱が必要だ。このワインが複雑味を育むのを待つ価値があるだろう。美味ゆえに今楽しむこともできるけれど、数時間のアエラシオンが必要だ」。
 これを読むと、ワインと時間との関係が面白い。ブドウの木の生長を待ち、収穫の後に樽のなかでも熟成を待ち、さらに瓶のなかでの熟成を待ち、抜栓してもなお数時間空気に触れさせて、そしてようやく飲めるなんて気の長い話だ。現代は総じて短気だし、僕もまたその中でさらに短気のきらいがあるから、その点でワインは異質な飲み物だとも思う。けれど、だからこそ、ワインを前にして現代人が忍耐を醸成する価値もあんじゃないかとも思う。時の流れと環境の変化の中で熟成を重ねていくワインは、人間の成長に重なるものがあるようにも感じられる。

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