- 2009-06-11 (木) 23:10
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Murray Hill Journal: オバマ一家を救った「ジャックと豆の木」を経由して見つけた新聞記事が面白かった。それはDaily News誌の意見欄に掲載されたPresident Obama’s troubling mantra: In debt, we trustという記事だ。オバマ米大統領夫妻もかつては自宅を担保にした借り入れで生活を支えており、オバマ氏の著書が「ジャックと豆の木」のごとく印税をもたらすまでは貯蓄もほとんどなかったようだ。夫がやがて大統領となる弁護士夫婦ですらこのような状況であれば、他の家庭の貯蓄性向は推して知るべしだろう。
オバマ家の借入金の推移についてはMurray Hill Journalに詳しいけれど、要約するとおよそ次のようになる。夫妻は約16万ドルの住宅ローンを借りて1999年4月にマンションを購入し、翌月にはもうそのマンションを担保に約2万ドルを借り入れ。2002年には住宅ローンを借り替えて21万ドルに増額。そのマンションに別の抵当権を設定して10万ドルの借り入れ枠を設定。記事の推定では2004年当時のオバマ家の負債は約24万ドルで、当初の住宅ローン借入額約16万ドルに8万ドルほど借入金を積み増している。
2000年から2004年までのオバマ家の調整後総所得は平均約26万ドルで、オバマ大統領が大統領選で自ら定義した税務上の「高額所得世帯」の25万ドルを上回る。一方で記事は、当時のオバマ家の税務申告書には課税対象の利子所得が申告されていないことから、オバマ夫妻には明らかに貯蓄がほとんどなかった、としている。自身の「高額所得世帯」の定義に該当するオバマ家自体が、約26万ドルの年間所得に対して実質無貯蓄で、住宅を担保に24万ドルの借金を背負っている。さらに、その借入金のうち16万ドルは住宅購入費用としても、残りの8万ドルは一家の消費に回されている。
これでは記事が指摘する通り、「オバマ夫妻は彼らの資力以上の生活をしており、住宅価格の下落で彼らも苦しんでいたかもしれない」。けれども、結果としてそうはならなかった。オバマ氏の著書がミシェル夫人いわく「ジャックと豆の木のような」収入をもたらしてくれたからだ。「その豆の木がなければオバマ家も最後には過大な負債に苦しんでいただろう」と筆者。
Nikkei Netにはという記事もあった。
「J. Crew」や「Banana Republic(バナナ・リパブリック)」などのカジュアルブランドもミシェル夫人は日頃から人前で着ている。「J. Crew」や「H&M」の服を着て選挙キャンペーンに臨んだ際は、米国中のショップからその商品がまたたくうちに消えたという。
もちろん、彼女のファッションには政治的な意図あってのことだろう。けれど、印税所得以前のオバマ家の家計を見る限り、意外性を訴える「セレブリティすらもH&M」という神話が多少霞んで見える。彼らは日頃オートクチュールで生活するようなセレブリティではなかったからだ。少なくともオバマ氏の著書が売れる前は。
住宅担保ローン(Home Equity Loan, HEL)の債務者のうち、著書が何百万部も売れたり、米国大統領になったりする人は稀だ。東洋経済の記事によると、HELの抵当順位は住宅ローンに次ぐ第2位で、その融資総額が2008年3月末で約8,800億ドルあったという。優先するサブプライムが不良債権化している以上、HELも凄惨な状況だろうと思うけれど、現状はどうなっているんだろうなぁ。
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