どうやら人間には「使い切りたい」という一種のタナトスが備わっているようで、戸棚にある乾燥薄切りニンニクを見たときに僕のそれは爆発した。中身を使い切って袋を捨てたい。ポテト・チップスを揚げた直後だったから、僕のフライ熱も冷めやらず、まだ余熱の残る鍋にオリーヴ・オイルを注いでニンニクを揚げる。この自家製ガーリック・オイルは肉をソテーするにもサラダのドレッシングにするにも香味が効いて重宝する。リモンチェッロの空き瓶が捨てるに惜しい愛嬌だったので、これを再利用する。
ニンニクをキツネ色になるまで揚げ、粗熱を取ってから漏斗をつかってオイルを瓶に流し込む。リモンチェッロその瓶にはナポリ近郊の地図が描かれていて、アーリオ・オーリオな気分が否応にも盛り上がる。わりと量があったので、もともとガーリック・オイルを入れていた瓶にも注ぎ足し、さらにこちらには揚げたニンニクを砕いて漬け込む。そうすることでより濃厚なものになればと期待。
2日経っていま味を比べてみたら、揚げニンニクを入れた方が確かに味が濃かったけれど、同時に、焦げた匂いも多少ついてしまったかも。肉のソテーだとか、しっかりとニンイクの風味をつけつつ、さらに別のスパイスを効かせるような時にはこちらを使おう。ペペロンチーノのようにミニマルな洗練が求められる時はナポリ君が無難だろう。戸棚のニンニク・チップスはいわば不稼働資産だったけれど、オリーヴ・オイルとの相乗効果で資産価値が上がったなぁ。活躍に期待。
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