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    <title>SYNTAX ERROR * BLOG = 脳髄の失禁</title>
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    <subtitle>SYNTAX ERROR(シンタックス・エラー)のブログ版。</subtitle>
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    <title>車内の取説 ＜ 家の夫 ＜ Google</title>
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    <published>2008-09-15T10:46:23Z</published>
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    <summary> 　僕の車を、妻が初めて独りで運転して出かけていった。そんなわけで僕は、運転手と...</summary>
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        <![CDATA[<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.thesyntaxerror.net/2008/09/15/photo.html" onclick="window.open('http://www.thesyntaxerror.net/2008/09/15/photo.html','popup','width=223,height=320,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.thesyntaxerror.net/2008/09/15/photo-thumb-324x464.jpg" width="324" height="464" alt="photo.jpg" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></span>

　僕の車を、妻が初めて独りで運転して出かけていった。そんなわけで僕は、運転手と車体が無事に帰ってくるか家でやきもきしていた。しばらく経って妻から、「なんかへんなのでた！」という、緊急のようでいて全く要領を得ないメールが届く。シカかクマが環七に飛び出したかのように読めるけれど、きっと警告灯が表示されたのだろう。電話で確かめると案の定そうで、それは「壷の中にビックリマーク」という、これまた要領を得ない説明。そして送られてきた写メールが上の画像。これは僕も見たことがない。さて、困った。]]>
        <![CDATA[　僕は電話でトランクに取扱説明書があることを話したけれど、運転手は「じゃあスタンドに行ってみる」という返答で、マニュアルを紐解く気は毛頭ないらしい。そこで僕は自動車メーカーのサイトでマニュアルを探してみたけれど、載せていないようだった。PCの前で自動車の取説を読むという状況は稀なんだろう。そこで試しにGoogleで「警告灯　BMW」と画像検索してみると、出てくる出てくる。写メールに写った警告灯を見つけるのにそう時間はかからなかった。

　<a href="http://life87extra.livedoor.biz/archives/50845154.html">あるブログ</a>によるとこれはパンクの警告らしい。機械音痴にも馴染みあるローテクな事象でなにより。ガス・スタンドで見てもらうように妻に電話する。パンクそのものよりもショックだったのは、ブログ主が「この警告灯はマニュアルをみなくても一目瞭然！パンクです。」と書いてあったこと。妻は電話口で「壷」と言っていたし、そう言われると僕もタンクの系統かと思ってしまう。けれど、現代の自動車のトラブルが、いくら象徴的にせよ陶器の壷で表象されるわけはないのだ。僕も焦っていたのだ。二人して図表リテラシーが低い、ってわけじゃないとしたら（十分ありえる）。

　ともあれ、改めて実感するのはGoogleの力。僕が彼女の助けになったのはGoogleが使える環境にいたという点と、トランクのマニュアルよりも気軽な存在だという点に尽きる。極論すれば、運転席から「ググれ」たら取扱説明書も家人も要らなかったかも知れないのだ。レクサスが、運転席から携帯電話でオペレータに話すと近くのホテルやらレストランやらを紹介してくれるサーヴィスを提供していて僕はちょっと惹かれたけれど、それすらも音声か何かでググれたらそっちの方がずっと早いし気楽だ。相手がググれないのに付け込んで"情報の関所"として「頼れる夫」感や高級感を演出する商売はそう長くは続かない気配だ。]]>
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    <title>バベルの塔の破片の破片 - コクニー、クッキー、ビスケット。</title>
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    <published>2008-08-16T12:55:56Z</published>
    <updated>2008-08-16T15:00:41Z</updated>

    <summary> 　初めてPodcastでABCのWorld Newsを観る。なんで今まで試さな...</summary>
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        <![CDATA[<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200805London/photo#5235094556414058482"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SKbKwyikH_I/AAAAAAAAAgQ/0PjBSfvFT2s/s288/IMG_0015.jpg" /></a>

　初めてPodcastでABCの<a href="http://abcnews.go.com/Technology/Podcasting/">World News</a>を観る。なんで今まで試さなかったんだろう、というくらい便利。しかもスクリプトまでオンラインで買えるみたいで、もはや英語の勉強のためだけにスカパーやCATVでCNNとかに入る時代じゃないんだね。それはともかく、新鮮だったのは街頭インタヴューのロンドン英語（cockney）に字幕が入ったこと。この手の字幕（いわば「『からくりビデオレター』字幕」）、東南アジアやアフリカの人のインタヴューでは見覚えがあるけれど、でも、インド人では見たことがなかったかな？というのが寡聞ながら僕の印象だったからだ。
]]>
        <![CDATA[　もちろん、この字幕はありがたい。8月7日のWorld Newsのインタヴュー、2人目のロンドンっ子はそれほどでもなかったにせよ、1人目はかなり訛りが強かった（1人目にだけ字幕をつけるのは気が引けたのだろうか？）。いくら英語の原産国の首都の住人だろうが、その英語がアメリカ人にすら分かりにくければ、僕らにはなおさら難しい。仕事でも、ロンドンとの電話――特に電話会議――には苦手意識があって、さして時差もないくせについついメールに逃げてしまう。

　ともかく、このPodcastで思い出したのが「クッキー」と「ビスケット」。僕は、アメリカで「Cookie」と呼ぶ"アレ"はイギリスでは「Biscuit」、とごくシンプルに覚えていた。フランス語のビスキュイ(Biscuit)を思い出すと、英米より英仏のほうが地理的に近いし、という感じで連想できる。アメリカのビスケットはケンタッキーのを思い出すと、しっくりくる。ところが、5月にロンドンのホテルでびっくりして写真を撮ったのが、上に貼った画像。部屋のテーブルに同じメーカーと思しき製品で、「イチゴ・ビスケット(Fruit Strawberry Biscuits)」と「チョコ・チップ・クッキー(Chocolate Chip Cookies)」が並んでいるから僕は混乱した。どっちも同じように見える。

　早速コーヒーを淹れて食べてみたら、――例えばアメリカにおける「クッキー」と「ビスケット」のように――明らかに違う食べ物というワケじゃなく、むしろ同種のお菓子にしか感じられなくて僕はさらに混乱した。どっちがビスケットでどっちがクッキーか分からないし、あまりに考え込んでいると、どっちがイチゴでどっちがチョコかも自信がなくなってくる...ワケはないか。ともかく、イギリス人は「ビスケット」と「クッキー」を使い分けているようなのだ。英語と米語の単純な1対1対応じゃない、という新しい発見。

　これを書く前にググって見つけた<a href="http://www.biscuit.or.jp/story/history.html">全国ビスケット協会のサイト</a>には、「ビスケットとクッキーってどう違うの？」というビンゴなFAQがある。ただ、その回答は「イギリスにはクッキーという言葉自体がない」言っているけれど、あるんですよ、しかも使い分けてるらしく。さらに、このサイトによると「ビスケット」と「クッキー」に関する日本独自っぽい区分もあったりして。あのブツをめぐる状況は、字幕やそこらじゃ収集がつかないくらいに、混沌の度合いを増していく。

<blockquote>
日本では、ビスケットとクッキー両方の名前が使われていますが、本来、同種のものをさします。ただ、糖分や脂肪分の合計が40％以上含まれていて、手作り風の外観をもつものを、クッキーと呼んでもよいという決まりがあり、両者を区別して使う傾向があります。一方、外国では、ビスケット（英）、クッキー（米）、ビスキュイ（フランス）、ビスキュイート（独）などと呼ばれています。
アメリカでは、ビスケットというとやわらかい菓子パンのことを呼び、イギリスのビスケットに当たるものはクッキーと呼ばれています。また、イギリスにはクッキーという言葉自体がないなど、ビスケットとクッキーの使い分けは、あまりはっきりしていないようです。
</blockquote>

　ま、考えすぎても仕方ないのでコーヒーでも淹れて一息入れよう。そして、ハロッズで買ったチョコ・チップの"アレ"はややこしい上に食べ切ってしまったので、サントベールのストロベリー・タルトを齧ろう。僕の人生には、結局のところ、この甘いシニフィエがあればいいってことだ。]]>
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    <title>Day 3 - ヨセミテ国立公園からデス・ヴァレー国立公園まで</title>
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    <published>2008-08-02T13:53:38Z</published>
    <updated>2008-08-02T23:30:16Z</updated>

    <summary> 　きょうは移動日だ。いや、正確に言うときょうは移動日の始まりだ。僕らはカリフォ...</summary>
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        <![CDATA[<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916827458945346"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SJRlpTGHQUI/AAAAAAAAAdU/upXBvk_N_UI/s288/IMG_0298.jpg" /></a>

　きょうは移動日だ。いや、正確に言うときょうは移動日の始まりだ。僕らはカリフォルニアのヨセミテ国立公園からネヴァダ州を跨いでアリゾナのグランド・キャニオン国立公園へと、2日間かけて1,100kmを走るのだ。きょうはヨセミテを発ってタイオガ・パス(Tioga Pass)を行き、そして395号線の風景を下ってデス・ヴァレー国立公園で投宿しようという算段だ。ただし一日の大半を車中で過ごすのも癪なので、早朝の軽いハイキングでヨセミテとの別れを惜しむ。
]]>
        <![CDATA[　朝はまた7時くらいに起き――といっても夜は早々に寝てしまうので特段に早起きという感じはしない――、紅茶を淹れたら登山靴を履いて出勤。カリー・ヴィレッジから遊歩道の入口まで10分ほどで移動して、ミラー・レイク(Mirror Lake)へ片道30分のウォーキング。まさに「鏡の湖」という名の通りで、光の加減で水面に映る風景のほうが明瞭なくらいだった。林のそこここにリスが走り回って、牡鹿も悠然と朝の散歩をしている。ディズニーの「白雪姫」か何かのアニメで見た気もするけれど、本当にこういう場所があるんだなぁ、と妙に納得。

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229915669217416258"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRkl4T0FEI/AAAAAAAAAcA/9yVdYbPbJ9o/s288/IMG_0223.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229915723377148626"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SJRkpCEgAtI/AAAAAAAAAcM/Mqh7FqNnwkA/s288/IMG_0228.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229926642701370626"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRuknuRBQI/AAAAAAAAAfI/GSgEq_gL538/s288/IMG_0231.jpg" /></a>

　キャビンに戻って荷物をまとめてチェックアウトをしたら、ヨセミテ・ヴィレッジに寄って写真家アンセル・アダムス(Ansel Adams)のギャラリーを観る。アダムスだけではなくて他の写真家の作品や、絵画やアクセサリーなんかもあって、神の業である自然と人の業である芸術とを上手に見せている。また別途触れたいけれど、アメリカの国立公園は本当によくデザインされている。なんて感心しつつ、自宅用にアダムスのポスターを買う。

　タイオガ・パスを東へ走ると、例によって美しい風景にもじきに慣れてしまうのだけど、それでも思わず車を停めずにはおれなくなる場所があった。そこはオルムステッド・ポイント(Olmsted Point)といって、堅牢な岩肌のそれでいて滑らかなドレープから緑の木々が抑えがたく萌え出でている。この岩肌が視野全体を覆うほどなので、天を目指す松の木立ちも、まるでパンに生えたカビみたいだ。つまりは、そういう縮尺の世界なのだ。遠景にヨセミテ・ヴァレーのハーフ・ドームが
見える。

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916001035941442"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SJRk5Mbg9kI/AAAAAAAAAcU/AoaT7nnWfyI/s288/IMG_0236.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229931175148539090"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SJRyscZ4TNI/AAAAAAAAAfQ/j6708XY4bfo/s288/IMG_0241.jpg" /></a>

　次に息を飲む風景はテナヤ・レイク(Tenaya Lake)だ。青い空と白い岩と緑の木立ちの乾いた風景のなかで、底まで透き通った湖がただただ凛然と広がっている。高地の水は、生命の保護者というよりもむしろ解釈を拒む絶対的な存在といった風体で、その対比のために水辺に立つ若木も果敢な挑戦者然と見える。「自然」と「人間」という区分を勝手な前提として僕は木々を「自然」という"向こう側"に無自覚に位置づけてしまうのだけど、この冷徹な風景のなかで木々は、しかし、生物としての猛然とした生き残りを見せる。彼らもまた戦線の「こちら側」で戦っているのだぞ、と言わんばかりだ。

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916243204175570"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRlHSk69tI/AAAAAAAAAck/rxiBLfc1XSo/s288/IMG_0246.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916298245348306"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SJRlKfnwm9I/AAAAAAAAAcs/3z7e_vDpdIY/s288/IMG_0249.jpg" /></a>

　車を走らせてさらに東へ向かうと、水はまったく違った表情を見せる。トゥオルミ・ミドウズ(Tuolumne Meadows)がそれで、牧草地という名前の通り実に、澄んだ静かな流れの両側には安らかな風景が広がっている。まさに"のどかな高原"といった風情で、野草が咲いてリスが駆け回り、そのリスたちも時折、立ちあがっては景色を見渡している。オルムステッド・ポイントやテナヤ・レイクに比べたら、気が抜けるほど安穏な世界だ。荒々しい風景に対して本能的に高まっていた緊張が、これもまた本能的にほぐれていくのが分かる。きっと、動物の棲むべき場所、というのがあるのだろう。

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916453799903746"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SJRlTjG2wgI/AAAAAAAAAc0/fpru8yqhV08/s288/IMG_0263.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916473436735954"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRlUsQpCdI/AAAAAAAAAc8/OaFkX6s0HJM/s288/IMG_0260.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916551675949954"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SJRlZPuUs4I/AAAAAAAAAdE/vlS6lYlHJ1Q/s288/IMG_0262.jpg" /></a>

　ヨセミテ公園のゲートを出て、アンコールのようにタイオガ・レイク(Tioga Lake)が現れ、それからは地平線へ続く道路をひたすらに走る。途中でマンモス・レイクス(Mammoth Lakes)という愛らしい街に立ち寄ったりもしたけれど、そんな寄り道を除けばとにかく直進あるのみ。ただし、直線の道路が必ずしも無表情という訳ではない。山ほど積んだ飼葉を散らしながら走るトラックを追走したり、戦車を積んだトレイラーとすれ違ったり、突然襲い掛かる砂嵐に遭遇したり、はたまた砂嵐と戦う消防士のようなスプリンクラーの農場を横切ったり、という具合だ。

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916929745903122"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRlvQJOXhI/AAAAAAAAAdc/jOKWv5XzmSk/s288/IMG_0304.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229916984730730530"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SJRlyc-oQCI/AAAAAAAAAdk/-Jnup0YxQ4Y/s288/IMG_0306.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917038651501218"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRl1l2V6qI/AAAAAAAAAds/NRJTQXEcIoA/s288/IMG_0313.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917065995319666"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRl3LtneXI/AAAAAAAAAd0/nKs6qL7v-IY/s288/IMG_0314.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917109082851026"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SJRl5sOfBtI/AAAAAAAAAd8/w69pZK2GFps/s288/IMG_0315.jpg" /></a>

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<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917285241467458"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SJRmD8d-MkI/AAAAAAAAAeM/45d3FKRa5D4/s288/IMG_0324.jpg" /></a>

　そして、いよいよ見渡す限り砂と岩ばかりの死の谷、デス・ヴァレー(Death Valley)に突入。自動車のオーヴァー・ヒートが即ち生命の危険を伴うというわけで、巨大な冷却水のタンクが警鐘を鳴らす。そして、海どころか水分そのものとまったく無縁な世界で海抜0mの看板が佇む。国立公園の入場料を払うべく事務所に寄ってとにかく驚いたのは、ドアを開けた時の熱気のすごさ。この自動車はいつしか、移動手段というよりもシェルターになっていて、いわば灼熱の海をスキューバ・ダイヴィングしているような状態になっていた。事務所は無人で――これがまた心細い気持にさせる――、自動精算機で入園料を払う。誰もいない小屋の壁にかかった温度計は45.5度を指していて、それは不在の理由としては充分すぎるほどだった。僕も慌てて車に戻る。

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917329068748274"><img src="http://lh3.ggpht.com/stxerr/SJRmGfvNbfI/AAAAAAAAAeY/NCa-gzEXQQI/s288/IMG_0331.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917385318971010"><img src="http://lh3.ggpht.com/stxerr/SJRmJxSTtoI/AAAAAAAAAeg/AoDBv23w8kE/s288/IMG_0336.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917416501619042"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRmLlc1KWI/AAAAAAAAAeo/4YQGOTUGHSY/s288/IMG_0337.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917501939184914"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SJRmQjuu9RI/AAAAAAAAAew/MrsARwuWmMY/s288/IMG_0339.jpg" /></a>

　ファーニス・クリークで、ファーニス・クリーク・ランチ(Farnace Creek Ranch)というモーテル風の簡素な宿にチェックイン。原油価格の高騰で冷房費として1泊あたり3ドルほど追加でかかるとの断り書きがあったけれど、冷房こそが生命線だから何の異議もない。宿自体は簡素ではあるけれど、ラングラー・ステーキハウス(Wrangler Steakhouse)食堂の雰囲気とサーヴィスは予想に反してしっかりとしていた。名前の通りステーキが売りだけれど、「夕食を手早く済ませて日没を眺めたい」と相談したら魚料理を勧めてくれた。ニジマスのソテーの焼き加減は適切で、このあと運転がなければ豊富そうなワインと楽しめたのに、と残念なほど。

　ファーニス・クリークから車で10分ほどの、ザブリスキー・ポイント(Zabriskie Point)という小高い山に登って太陽を見送る。柔らかく波打つ砂礫の斜面は夕日に照らされて金色に光り、暑さを以て支配力を見せつけた太陽は遠くの稜線の向こう側へと静かに移動して行く。太陽の方を向かって足を踏ん張り、地球の自転を意識する。そしてすぐに、僕は、砂の波間で地球というサーフボードの上に立ってるみたいな気分を味わう。滑らかにテイクオフして、太陽を追いかけてサーフするかのような贅沢な体感。潮風の替わりに、幾分和らいだ温風が斜面の下から吹き上げてくる。

　ホテルの部屋で久しぶりの風呂を楽しんで、氷で冷やした缶ビールを空けてきょうを締めくくる。

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917667381413826"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJRmaMDPB8I/AAAAAAAAAe4/fOHekcOLpxc/s288/IMG_0344.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.com/stxerr/200080715US/photo#5229917957186187378"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SJRmrDqE8HI/AAAAAAAAAfA/yojMbgScI38/s288/IMG_0348.jpg" /></a>]]>
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    <title>Day 2 - ヨセミテ国立公園にて</title>
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    <published>2008-07-31T15:15:14Z</published>
    <updated>2008-08-01T02:43:22Z</updated>

    <summary> 　朝は6時くらいに起きて、森が切り取った小さな青空の下、ガス・バーナーでお湯を...</summary>
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　朝は6時くらいに起きて、森が切り取った小さな青空の下、ガス・バーナーでお湯を沸かして紅茶を淹れる。たったこれだけのことで、カレンダーの1日うしろにおいてきた東京の喧騒が、ずいぶんと遠くに感じる。休暇だ！　僕らが滞在するカリー・ヴィレッジ(Curry Village)から、ツアー・バスが発着するヨセミテ・ロッジ(Yosemite Lodge)まで、始発に近いのシャトル・バスで渓谷の朝を眺めつつ20分ばかり移動。新宿で買ったばかりの登山靴の紐を締めて、きょうはパノラマ・トレイル(Panorama Trail)という登山道を目指す。山の上から渓谷へと降りてくるのだ。道程13.7km、標高差975m。
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        <![CDATA[<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5229194627458794274"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SJHUzucQAyI/AAAAAAAAAS0/nKzcLDJ-5DE/s288/IMG_0093.jpg" /></a>

　ヨセミテ・ロッジで、8：30発のグレイシャー・ポイント(Glacier Point)行きバスのチケットを買う。片道20ドル。足を確保したので、次は腹ごしらえ。フード・コートで迷わず選ぶのは定番のアメリカ式朝食。サニーサイド・アップとカリカリのベーコン、そしてシュレッド・ポテトが体を目覚めさせてくれる。

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　バスは昨日通ったトンネル・ヴュー(Tunnel View)のほうへ迂回しながら山道を登り、1時間半ほどかけて、ついに僕らのカリー・ヴィレッジの背後にそびえ立つ絶壁の頂点、グレイシャー・ポイントに到着。渓谷の向こう側にはアメリカ最大の落差というヨセミテ滝(Yosemite Falls)が見える。プレゼントでもらったIXY Digital 910 ISのレンズは28mmの広角を誇るのだけれど、絶景の絶景たるパノラマは写せない。生身の目で観てこそ。そして、この渓谷を生身の足で降りるのだ。歩き切れるか、ちょっとだけ心配にもなる。

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　印象的なのは山火事が残した立ち枯れの殺伐だ。バスの運転手が、山火事はこの森の生態の一部だという話をしきりにしていたけれど、まさに森の現在進行形を見ながら歩いている気分。殺伐さもここでは相対論で、乾いた空気と固い花崗岩の有無を言わさぬ無慈悲に比べたら、立ち枯れの木々すら瑞々しい生の営みに見える。

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　それでも、岩からの染み出す清水や川辺を見つけるとやはり、本能的にホッとする。日本の森から「過酷」という単語は連想されないけれど、この森は一言で言って苛酷だ。その水辺すらも谷底の平穏とは違って、つまりはすぐに滝とつながっているわけで、そんな注意を喚起する看板もある。滝に落ちること自体に、悲劇性に加えて間抜けさという要素もあるせいか、その絵柄もなんとなく間抜けだ。最初に出会う滝がネヴァダ滝(Nevada Fall)。滝に出会うといっても、僕らは上から降りてくるので、主観としては「川の向こうを覗いたら壁になっていた」という感じだ。だから本当に「立派な滝だなぁ」と感銘を受けるのは、さらにひと踏ん張りして滝と並んで急な山道を降り、滝壺の高さから見上げる瞬間までお預けになる。

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5229196005450832978"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SJHWD73J3FI/AAAAAAAAAWI/a_D0dzt99DU/s288/IMG_0130.jpg" /></a>

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　こうした風景に加えて、シカやリスやカケスやといった動物、それに野草が目を楽しませてくれる。山歩きは全体としては楽しいけれど、苦役という要素もやはり厳然としてある。何千マイルと言わず数マイル歩くだけで、ハローもグッバイもサンキューも言葉少なになってくる。木々も無言なら岩の彩りも乏しい。小さな――風景が巨大だからシカすらそう見える――動植物たちの愛嬌は、アメリカの甘いグミとならんで疲れを忘れさせてくれる。

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5229196599037275618"><img src="http://lh3.ggpht.com/stxerr/SJHWmfJMLeI/AAAAAAAAAW0/6zzI0WMctz8/s288/IMG_0142.jpg" /></a>

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　ヴァーナル滝(Vernal Fall)まで降りてくると、滝の飛沫が周囲を潤していて、この登山道がミスト・トレイル(Mist Trail)と呼ばれるのも納得。傾斜は緩く川幅は広くなって、水流も心なしか穏やかになったように見える。これで終わりかと思ったら意外に先がまだまだ長かったのは疲れたけれど、その分だけ最後のビールが旨いはず、なんてことを健気に思いながら歩く。

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　ついに登山道の終着点まで歩き切って、このハッピー・アイル(Happy Isles)というバス停でシャトルを拾って10分足らずでカリー・ヴィレッジまで帰る。スタンドでブリトーとタコ・サラダを、隣の売店で冷えたクアーズ半ダースをそれぞれ買って、木陰のテーブルで打ち上げ。5時間の投資の末に、抜群に旨いビールにありつく。

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5229198989250653410"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SJHYxnYd7OI/AAAAAAAAAas/MEbYB-yz6Qw/s288/IMG_0198.jpg" /></a>

　ちょっと昼寝をしてシャワーを浴びて、夜はムーンライト・ヴァレー・フロア・ツアー(Moonlight Valley Floor Tour)に参加。これは満月前後の夜のみ開催ということで、ラッキーなことに僕らはそこに当たったわけだ。ヨセミテ・ヴィレッジを21：00に出発、ひとり22ドル。トレイラーが牽引するトロッコのベンチに座って、レンジャーの説明を聞きながら2時間ほど月夜の渓谷を堪能。

　月明かりに照らされたグレイシャー・ポイントも、「あそこから歩いて来たんだぜ」って思いながら眺めると格別だ。そんな余韻に浸りながら、寝る前に飲んだ白ワインは「ハッピー・キャンパー(Happy Camper)」なんていう名前だった。

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    <title>Day 1 - サン・フランシスコからヨセミテ国立公園まで</title>
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    <published>2008-07-25T21:18:43Z</published>
    <updated>2008-08-01T02:45:04Z</updated>

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    <content type="html" xml:lang="en" xml:base="http://www.thesyntaxerror.net/">
        　JL2便がサン・フランシスコ国際空港に降り立つ直前、僕は入管書類の滞在先に「ネヴァダ州ラス・ヴェガス、MGMグランド」とだけ書いた。ヨセミテだのデス・ヴァレーだのグランド・キャニオンだのというよりも、最終滞在地のポピュラーな観光地のほうが&quot;通りがいい&quot;と思ったからだ。ところが係員に「どうやって行くんだ？」と聞かれるから、僕は正直に「運転していきます」と答える。サンフランとヴェガスは900kmも離れているのに。すると係員は、「じゃあデス・ヴァレーも行くのか？」という。なんとも察しがいい。「そうです。加えてヨセミテにもグランド・キャニオンにも行くんです。」と話したら、係官はアメリカを代表するかのような満足の笑みを見せ、そして僕らは「よい旅を」と快く入国を許される。こうして、実は900kmどころではない、2,000kmの旅がはじまる。
        <![CDATA[　<a href="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/post-578.html#extended">憧れの車を借りた</a>ら、すぐにルート101を北上して、バークレーのアウトドア用品店REIを目指す。時計は――僕らにとっては2度目の――7月15日の正午を指していた。日没までには300km先のヨセミテ国立公園に到着したい。本当は助手席の妻のためにゴールデン・ゲート・ブリッジを通ったりもしたかったのだけど割愛して、ハイウェイ上から超ダイジェストの市内解説。いわく、「あの三角のビルが金融街で、その隣に中華街、そこを降りるとマーケット通り。その突き当たりがカストロ通り。半島の北側にゴールデン・ゲート・ブリッジがあって、その手前にアルカトラズ島やフィッシャーマンズ・ワーフ。あ、いま走ってるのが僕が昔住んでたあたり。」以上。実際に見えたのは冒頭のトランスアメリカ・ピラミッドの先端だけ。また来ましょう。

　バークレーのREIではプロパン・ガスを2本購入。これでランタンと煮炊きは大丈夫。ついでに隣のウォルグリーンズ(Walgreens)で眠気覚ましの缶コーヒーやらグミやらといった遠足グッズを買い込む。そのまたついでに、さらに隣にある<a href="http://www.chipotle.com/">チポレ</a>(Chipotle)というメキシカン・ファーストフードで妻が巨大ブリトーを2個買ってくる。このチキン・ブリトーは傑作で、それほど空腹を感じていなかった僕も、運転席に飯粒やら豆やらをぼろぼろとこぼしながら貪り食べてしまう。そして眼前にはアルタモント(Altamont)の風車群が見えくる。広大で柔和な丘陵と手軽で旨いメキシコ料理。カリフォルニアに来たんだなぁ、という実感が目と胃から沁みわたってくる。

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5227082616431767826"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SIpT8gQI8RI/AAAAAAAAAQo/iIsaUS9XeZ0/s288/IMG_0044.jpg" /></a>

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　果てしなく見える風景も、しかし、荒涼とした草原から緑の森へとゆっくりと変わっていく。一直線の道路はやがて曲がりくねった山道になって、湿潤で均一に見えた森林はところどころに山火事の容赦ない傷跡を見せるようになる。そして、ついに僕らは峠からヨセミテの渓谷を見下ろし、この新しい風景に僕はいよいよカリフォルニアの懐に飛び込んだことを実感する。

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<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5227089499152807762"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SIpaNIYtd1I/AAAAAAAAARY/NhnkA4gSNu4/s288/IMG_0062.jpg" /></a>

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<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5227089736445580370"><img src="http://lh3.ggpht.com/stxerr/SIpaa8Xt1FI/AAAAAAAAARo/_e369yO3F3s/s288/IMG_0072.jpg" /></a>

　峠を超えて渓谷へと下っていくと、半時間ほど前には視点の高さにあった絶壁エル・キャピタン(El Capitan)が、空を覆うばかりにせり上がってくる。そして足元にはマーセッド川(Merced River)が鏡の水面を保ちながら静かに流れ、かつて堅牢な花崗岩を深く削り取った荒々しい氷河の名残をとどめている。

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5227090561615846194"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SIpbK-Xo2zI/AAAAAAAAASM/QVw_O8K6xZk/s288/IMG_0079.jpg" /></a>

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5227090887170401570"><img src="http://lh3.ggpht.com/stxerr/SIpbd7J5JSI/AAAAAAAAASU/r2LYPgcRJuE/s288/IMG_0082.jpg" /></a>

　公園のウェブサイトを通じて予約しておいた山小屋は、ヨセミテ渓谷のカリー・ヴィレッジ(Curry Village)にある。キャンヴァス・テント(Canvas Tent)というだけあって屋根も壁もパイプの骨格に生地を張った簡素なもので、雰囲気がある。一方で板張りの床はしっかりとしているし、パイプ・ベッドには清潔なシーツと毛布が、素朴な鏡台の上にはバスタオルまでもが用意されていて、しかも冬用のヒーターの横には電源コンセントまである。この山小屋は想像以上に、しかし、野趣を害さない程度に、快適だった。これで1泊85ドルなら良心的だ。

　夜はカレー・ヴィレッジの売店で冷えたクアーズと白ワイン、そして明日の山登り用にトレイル・ミックスなどを買って山登りの明日に備える。ビールとワインが旅の疲れに沁みこんで、僕らは日没から間もなく、簡素なベッドで眠りにつく。パイプベッドと荒削りなスプリングのマットレス、そして清潔でいて多少ゴワつく毛布は、なんだか保健室のベッドを思わせた。

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5227090387919824866"><img src="http://lh3.ggpht.com/stxerr/SIpbA3TR5-I/AAAAAAAAARw/RgenkTTRJCg/s288/IMG_0085.jpg" /></a>

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    <title>プレイメイトとデートするような - フォード「マスタング」</title>
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    <published>2008-07-23T19:35:27Z</published>
    <updated>2008-08-01T02:46:10Z</updated>

    <summary> 　高校に通じるケヤキ並木には、いつも大抵、緑色でおまけにコンヴァーティブルのマ...</summary>
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        <![CDATA[<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5226301054245291378"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SIeNHmOKRXI/AAAAAAAAAQE/0-HAOYw2uek/s288/IMG_0280.jpg" /></a>

　高校に通じるケヤキ並木には、いつも大抵、緑色でおまけにコンヴァーティブルのマスタングが停まっていた。それは決まって健康診断なんかをやる建物の前にあったから、おそらくは大学病院の医師のものだったのだろう。ともかく、そのアメリカ車は僕の高校時代の憧れだった。だから、サン・フランシスコのハーツの駐車場で、僕の名前が書かれた区画に銀色のマスタングが待っているのを見た時の驚きと興奮といったらない。ティーンの頃に憧れたプレイメイトと今、思いがけずデートするんだぜ。

]]>
        <![CDATA[<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5226293650348050130"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SIeGYojgBtI/AAAAAAAAAO8/VbOyFH215vw/s288/IMG_0034%20-%20SF.jpg" /></a>

　アメックスについてきた<a href="http://www.hertz-car.co.jp/prog/prgold.html">ハーツ・ナンバー・ワン・クラブ・ゴールド</a>(Hertz #1 Club Gold)というサーヴィスがまた、気を利かせてこの対面を僕らだけの密会に仕立ててくれる。駐車場の掲示板に僕の名前と駐車区画の番号が表示されていて、さして期待もせずにそこへ歩くと、なんとマスタングが待っている。すでにキーがかかっていて、グラビアのアイドルがそのままの姿で僕を包み込む。何の煩わしい手続きもなく、そもままカリフォルニアの青空で快感へと走り出せばい。これは鼻垂れ小僧が日夜夢想した以上に、実に「プレイボーイ」誌的な展開だ。

　そして、ネヴァー・ロスト(Never Lost)というナヴィゲーションを追加したのは正解だった。プロパン・ガスのボンベを買うべくバークレーのアウトドア用品店REIに寄りたかったのだけれど、チェーン店の住所は大抵記録されているらしく、難なく辿り着くことができた。5年も前の記憶を頼りにバークレーの街をさまよわずに済んだ。アメリカの機械だからどうせ大味だろうと高をくくっていたら、どうしてどうして細やかに出来ていて、分岐の案内のタイミングが絶妙だった。この手慣れたリード――あるいは、ステアリングを握る僕だけに響くじゃじゃ馬マスタングの意外な吐息――に、タコメーターの針はいやがうえにも上昇していく。

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200080715US/photo#5226298091336185058"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SIeKbIhlNOI/AAAAAAAAAP8/FSsq5qrypeo/s288/IMG_0716.jpg" /></a>

　実際、ペダルをぐっと踏み込んだ時に見せる4リッター6気筒の息遣いは激しくて、運転席は戦闘機のコクピットようになる。サン・フランシスコを抜け出すベイ・ブリッジで、その攻撃的ないし享楽的な加速に僕の方がのけぞってしまう。それでもステアリングを握りしめて抜けた吊り橋の先で、シーツのようなドレープを見せながら横たわる乾いた峰々が眼前に広がった瞬間。これは、僕の最高のドライヴ体験のひとつになった。

　もちろん、いいことばかりではない。まず、2,000kmにも及んだロング・ドライヴと場所によっては1ガロン6ドルにもなるガス代を考えたら、この大喰らいは地球と財布に手厳しい。そして、交差点をそろりと曲がる時すら静まる気配のないエンジン音は耳障りだ。<a href="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/-jal.html">前に書いた</a>ように大荷物の僕らだから、後部座席への荷物の出し入れが窮屈なクーペではそのそも実用的でない。

　ただし、これらの非実用的な要素たちもまた、それでいて、非日常のプレイメイトにとっては欠かせない美点にすら見えてしまう。高校自体はギリギリの出席日数で卒業したものの、高校時代のギリギリの夢想からはなかなか卒業できないものなのかも知れない。]]>
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    <title>重装歩兵の孤独な兵站 - JALフライトキャディサーヴィス</title>
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    <published>2008-07-22T20:14:49Z</published>
    <updated>2008-07-23T21:25:59Z</updated>

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        <![CDATA[　1週間ほどかけて、少々早足ではあったけれど、アメリカのヨセミテ国立公園、デス・ヴァレー国立公園、グランド・キャニオン国立公園を妻と巡ってきた。最初の問題は荷物の量だった。グランド・キャニオンではキャンプをするから、テント、イス、テーブル、寝袋、登山靴、食器の類。最後に寄るラス・ヴェガスでは多少洒落込みたいので、ジャケットと革靴。大きなスーツケースと、僕本人が入れるほどのダッフル・バッグで合わせて60kgにもなる。これに身辺用品のキャリー・オンが加わる。この重装歩兵のごとき装備でもなお、旅の幕開けを快適に迎えられたのは、はじめて使う<a href="http://www.jal.co.jp/inter/service/baggage/?tab=1#tabs">JALフライトキャディサーヴィス</a>のおかけだった。
]]>
        　窓口に電話をして予約をすると、自宅まで荷物を引き取りに来てくれる。直前まで資料やら何やらを用意する出張には向かないし、そもそも出張はさして大荷物にはならないので、機内誌の事務的なページで見つけたこのサーヴィスに僕はそれほど魅力を感じていなかった。けれど、今回は大助かりだ。一度では運べないほどの荷物を電車に担ぎこむのも骨が折れるし、空港まで車で行ったところで駐車場からカウンターまでに汗だくになる。さらに、帰国するなり同じことをしてさらに自宅まで運転するのは億劫だ。

　登山をしに行くのに空港までの道程を億劫がるのもナンセンスだけれど、疲労の質が違う、としか言いようがない。これまで僕はタクシーでジムに通う人を内心どうかと思っていたけれど、ある意味では同じ穴のムジナなのかも知れない。ともあれ、福山通運は指定した時刻に荷物を取りに来てくれて、氷山の一角とも言えるような軽装で空港に向かった僕らは、JALのチェックイン・カウンターのすぐ近くでズタ袋と大箱とを無事に受け取ることができた。あとは、僕が幼少の頃から愛してやまないショッピング・カートにそれらを乗せ、20メートルばかりを転がすだけだ。

　1個につき「自宅から空港まで」あるいは「空港から自宅まで」を1回と数えて、JALフライトキャディサーヴィスに該当する航空券なら1人あたり1個を無料で運んでくれる。JALグローバルクラブ(JGC)の会員ならこれにもう1個分足されるので、僕たちは3回分運んでもらえる計算になる。そこで、往路で空港まで2個、復路で自宅まで1個を依頼する。復路の残り1個は、同じABCのカウンターでアメリカン・エキスプレスの勘定で運んでもらう。

　たかが荷物、されど荷物。3年前にロサンジェルスでの長期出張から帰る時、サーフボードからXboxまでを文字通り夜逃げのように担いで、ほうほうの体で帰国して家人に車で迎えに来てもらったのを思い出すと、ちょっと隔世の感がある。クレジット・カードやらマイレージやらの特典にかける僕の女々しい情熱について妻はちょっと呆れ気味なんだけれど、今回はしてやったり、と思う。ただし、そう思っているのは僕ひとりだけなのかも知れないけれど。旅行系特典をめぐる孤独な戦いは続く。
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    <title>あらすじ買い - ストラヴィンスキー「放蕩者のなりゆき」</title>
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    <published>2008-07-14T23:12:27Z</published>
    <updated>2008-07-15T00:02:51Z</updated>

    <summary> 　英国王立歌劇場のスケジュールを確認したら、水曜日はストラヴィンスキー「放蕩者...</summary>
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        <![CDATA[<object width="425" height="344"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/TVW_M7aC4gM&hl=ja&fs=1"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/TVW_M7aC4gM&hl=ja&fs=1" type="application/x-shockwave-flash" allowfullscreen="true" width="280" height="280"></embed></object>

　英国王立歌劇場のスケジュールを確認したら、水曜日はストラヴィンスキー「放蕩者のなりゆき(The Rake's Progress)」という作品が上演されるようだった。結局、その晩は会食になって観劇は叶わなかったけれど、ストラヴィンスキーのこの作品、なかなか面白そうだ。それにしても、英国王立歌劇場(Royal Opera House)がYouTubeで興行の告知をしているのには驚いた。
]]>
        <![CDATA[　まず、ストラヴィンスキーの「放蕩者のなりゆき」、ネットで調べたらなかなか救いのない話で、それゆえに僕は不思議と興味を持った。歌劇は演劇体験である以上に音楽体験であって、言ってみれば芝居としてハッピー・エンドであろうがなかろうが、とりあえずのカタルシスは音楽鑑賞から摂取する自信がある。僕は感動屋だから。ストラヴィンスキーの音楽にじっくり浸るだけでも幸せだろう。

　もちろん、こうして逃げを打っておきながらも、やっぱり気になるのは話の筋だ。<a href="http://www.d3.dion.ne.jp/~rulicon/rakesprogress.htm">あるサイト</a>によると主人公は恋人がいるのに定職に就かず一攫千金を夢見て、ロンドンに行ったら行ったで女遊びにハマってしまう。ようやく荒唐無稽な事業に手を染めるも案の定失敗して借金まみれ。ついに精神を病んで入信したところを恋人が見舞いに来てくれるのだけれど、彼女は父親に連れ戻されてしまう。うーん、実に救いがない。

　僕自身としてはこの放蕩者ことトムのダメさ加減はなんとなく他人事でない。いち男子としては世の男子なんぞ大抵はこんなもんじゃないかと思ったりもするけれど、こういった男子のダメな部分は、できれば女子に伏せておきたい部分でもある。世の女子が山本モナ女史を非難するごとく、男子としても政治的にトムを非難しておきたい。でも、それは一方でトムに親近感を感じてしまうことの反動なのかも知れない。

　そんな訳で、この作品は敢えてカップルで観に行くこともないだろう。ワーグナーの「タンホイザー」の観劇後、父親とふたりで観にいってちょうど良かったと思ったけれど、この「放蕩者のなりゆき」もまた同様という予感がする。出張先で――ちょうど舞台もロンドンだし――ひとり観劇するにはうってつけのように思えただけに、惜しいことをしたなぁ。わざわざDVDを買って観る、という気までは起きないし。DVDを再生するよりも、劇場に足を運ぶ方がよほど退屈するリスクが低いからだ。

　それにしても「The Rake's Progress」と検索してYouTubeが出てきて、誰かがDVDから違法に抜粋した映像化と思いきや、どうしてどうして英国王立歌劇場のれっきとした告知だったのには驚いた。ニュー・ヨーク・フィルハーモニックにしても英国国立美術館にしても、欧米の古典芸能はハイテクをうまく利用しているなぁ、という印象を抱く。古典を愛するがゆえに現代のトレンドにも敏感なのだろうかと、僕は勝手に想像する。]]>
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    <title>ガッツだぜ - ステーキ・アンド・キドニー・パイ</title>
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    <published>2008-07-12T23:23:26Z</published>
    <updated>2008-07-13T00:16:00Z</updated>

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        <![CDATA[<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200807London/photo#5222247601042759874"><img src="http://lh6.ggpht.com/stxerr/SHkmhkVKIMI/AAAAAAAAANk/q8b7a5E8y00/s288/IMG_0022.jpg" /></a>

　<a href="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/461900.html">美術館</a>で3時間も立ちっぱなしで絵画と対峙していると、さすがに腹が減る。そこで、前から気になっていた英国料理、ステーキ・アンド・キドニー・パイ(steak and kidney pie)を試すことに。JALが機内でくれるガイドブックによると、ザ・ウィンドミル(The Windmill)という店が良さそうだったので、リージェント通りまで足を延ばして遅めの昼食を、けれど時間を気にしつつ急いで食べる。この英国風モツ煮、必要にして十分の濃厚さで意外にもクドさがない。ちょっとガッツィーなビーフ・シチュー、といったところだ。
]]>
        <![CDATA[<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200807London/photo#5222247607183004274"><img src="http://lh3.ggpht.com/stxerr/SHkmh7NG0nI/AAAAAAAAANs/PvNEED3uXtI/s288/IMG_0023.jpg" /></a>

　この皿が供されるまで、僕は自分が勘違いをしていることに気づかなかった。「ステーキにパイの付け合わせ」というのが「ステーキ・アンド・キドニー・パイ」だと思っていたのだけれど、実際は「肉やら腎臓やらが入ったパイ」、ということだったのだ。あわや「ステーキも頼んだんですが」と言いそうになった。もっとも、言っていればウェイトレスに「あらやだ、これがステーキ・アンド・キドニー・パイよ」なんて言われたりして、ちょっとした旅情の風景だったかも知れないけれど、気づいてしまったものはしかたない。

　パイを開くと、キャセロール皿のなかには、ドミグラスに浸って肉やら臓物やらキノコやらが湯気を立てていた。肉には柔らかく火が通ってソースが深く沁み入っていた。少なくとも意識して食べるのは初めての腎臓も、レバーのような――というと失礼かも知れないけれど――滋味があって、それでいて覚悟したようなアクはまったくなく、多少ゲテモノ食いの覚悟でいた僕はちょっと拍子抜けだった。ヒネリの効いたビーフ・シチューといった趣で、訪英の度に食べてもいいなぁ、と思ったくらいだ。

　惜しむらくは、付け合わせを何も頼まなかったこと。そもそも僕は、ステーキが主でパイが付け合わせだと誤解していたし、そうでなくとも欧米流の分量で多すぎたらどうしよう、なんて心配までしていたのだ。ところが、量は決して多くはなかった。どんな付け合わせがあったのかよく見てもいないけれど、マッシュポテトなんかにスープをかけて食べたらさぞ旨いだろうなぁ、という感じだ。次回は付け合わせを試してみよう。

<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200807London/photo#5222247622595622722"><img src="http://lh5.ggpht.com/stxerr/SHkmi0nwt0I/AAAAAAAAAN8/Fze_0GSSJtg/s288/IMG_0025.jpg" /></a>

　もう二度とご免だ、という料理を食べるのも捨てがたい旅の経験だけれど、やっぱり、また食べたいと思う一皿に出逢うほうが好ましい。僕も大人になったなぁ。]]>
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    <title>豊潤の3部屋 - 英国国立美術館</title>
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    <published>2008-07-12T21:52:38Z</published>
    <updated>2008-07-12T23:18:39Z</updated>

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        <![CDATA[<a href="http://picasaweb.google.co.jp/stxerr/200807London/photo#5222247579946181410"><img src="http://lh4.ggpht.com/stxerr/SHkmgVvV4yI/AAAAAAAAANQ/Io83aJtFHKs/s288/IMG_0020.jpg" /></a>

　ロンドン二日目の打ち合わせは午後3時からだったので、いろいろ思案した挙句、英国国立博物館（The National Gallery）に行く。もちろん何点かの目当てはあったけれど、ちょっとした暇つぶしのつもりだった。けれども、近代絵画のあまりに豊潤な収蔵品に取り憑かれ、結局は年代別に並んだ展示室のうち最後の3部屋で4時間もつかまってしまった。僕は思い立って、一冊のメモ帳――表紙はゴッホ「糸杉のある麦畑」だ――を急いで売店で買って、その3部屋の展示作を余さず書き留めた。個々の感想の前に備忘として書いておこう。
]]>
        <![CDATA[　まず、常設展の展示室は大別して4つの区画に分かれている。1250年から1500年までの絵画、1500年から1600年までの絵画、1600年から1700年までの絵画、そして、1700年から1900年までの絵画、という具合だ。僕は最後の区画の、さらに終わりの3部屋を遡って観た。

　最初に入った、つまり、最後期の作品を展示した展示室46は「ドガと1900年頃の作品(Degas and Art around 1900)」と題されていた。ここで供された作品は以下の通り。

<blockquote>
<ul>
展示室46「ドガと1900年頃の作品」
	<li>Pablo Picasso "Child with a Dove", 1901</li>
	<li>Henri de Toulouse-Lautrec "Emile Bernard", 1886</li>
	<li>Hilaire Germain Edgar Degas "At the Cafe Chateaudun", about 1869-71</li>
	<li>Id. "Head of a Woman", 1873</li>
	<li>Id. "Carlo Pellegrini", about 1876</li>
	<li>Id. "Helene Rouart in her Father's Study", about 1886</li>
	<li>Id. "Princess Pauline de Metternich", 1865-69</li>
	<li>Id. "Portrait of Elena Carafa", 1875</li>
	<li>Id. "After the Bath, Woman Drying Herself", 1888-92</li>
	<li>Id. "Combing the Hair (La Coiffure)", about 1896</li>
	<li>Id. "Ballet Dancers", about 1890-1900</li>
	<li>Id. "Miss La La at the Cirque Fernando", 1879</li>
	<li>Henri de Toulouse-Lautrec "The Two Friends", 1894</li>
	<li>Id. "Woman Seated in Garden", 1891</li>
	<li>Hilaire Germain Edgar Degas "Young Spartans Exercising", 1860-2</li>
	<li>Pierre-Cecile Puvis de Chavannes "Summer", before 1873</li>
	<li>Id. "Death and the Maidens", before 1872</li>
</ul>
</blockquote>

　次の部屋はその名も「ゴッホとセザンヌ(Van Gogh and Cezanne)」。僕の絵画体験は断然に父親の影響で始まっていて、ゴッホとセザンヌはその父が愛する二人の画家だ。初めて訪れる場所だけれど、しかし、展示室に足を踏み入れた時の気分はむしろ帰省に近い。この部屋の展示作品は次の通り。

<blockquote>
展示室45「ゴッホとセザンヌ」
<ul>
	<li>Vincent van Gogh "Portrait of a Restaurant Owner, possibly Lucien Martin", 1887</li>
	<li>Id. "A Wheatfield with Cypress", 1889</li>
	<li>Id. "Long Grass with Butterflies", 1890</li>
	<li>Id. "Sunflowers", 1888</li>
	<li>Id. "Farms near Auvers", 1890</li>
	<li>Id. "Two Crabs", 1889</li>
	<li>Id. "Van Gogh's Chair", 1888</li>
	<li>Maurice Denis "Picnic at Le Poldu", 1900</li>
	<li>Edouard Vuillard "Dressmakers", 1890</li>
	<li>Id. "The Eathenware Pot", 1895</li>
	<li>Henri Rousseau "Surprised!", 1891</li>
	<li>Paul Serusier "Girl from Savoy", 1890</li>
	<li>Camile Pissarro "Portrait of Cezanne", probably 1874</li>
	<li>Paul Cezanne "The Painter's Father, Louis-Auguste Cezanne", about 1862</li>
	<li>Id. "The Stove in the Studio", 1865</li>
	<li>Id. "The Avenue at the Jas de Bouffan", 1871</li>
	<li>Id. "Hillside in Provence", 1886-90</li>
	<li>Id. "Landscape with Poplars", about 1885-7</li>
	<li>Id. "An Old Woman with a Rosary", 1895-6</li>
	<li>Id. "Bather (Les Grandes Baigneuses), probably 1888-1905</li>
	<li>Id. "Self Portrait", 1880</li>
	<li>Id. "Still Life with Water Jug", about 1892-3</li>
	<li>Id. "Avenue at Chantilly", 1888</li>
</ul>
</blockquote>

　三番目の展示室は「印象主義を越えて　ピサロとスーラ(Beyond Impressionism: Pissaro and Seurat)」。展示されている作品は以下の通り。

<blockquote>
展示室44「印象主義を越えて　ピサロとスーラ」
<ul>
	<li>Paul Gauguin "Harvest Le Poldu", 1890</li>
	<li>Id. "The Guiter Player", 1900</li>
	<li>Id. "Still Life with Mangoes", about 1891-6</li>
	<li>Id. "A Vase of Flowers", 1896</li>
	<li>Id. "Faa Iheihe", 1898</li>
	<li>Camille Pissarro "The Pork Butcher"</li>
	<li>Id. "Portrait of Felix Pissaro", 1881</li>
	<li>Id. "The Avenue, Sydenham", 1871</li>
	<li>Id. "Fox Hill, Upper Norwood", 1870</li>
	<li>Id. "The Cote des Boeufs at L'Hermitage", 1877</li>
	<li>Id. "The Boulvard Montmantre at Night", 1897</li>
	<li>Akseli Gallen-Kallela "Lake Keitele", 1905</li>
	<li>Alfred William Finch "The Channel at Nieuport", about 1889</li>
	<li>Theo Van Rysselberghe "A Coastal Scene", perhaps 1892</li>
	<li>Paul Signac "Les Andelys, the Washerwomen", 1886</li>
	<li>George Seurat "Bathers at Asnieres", 1883-4</li>
	<li>Id. "The Channel of Gravelines Grand Fort-Philippe", 1890</li>
	<li>Charles Angrand "The Western Railway at its Exit from Paris", 1886</li>
	<li>Pierre-Auguste Renoir "Misia Sert", 1904</li>
	<li>Id. "Gladioli in a Vase", 1874-5</li>
</ul></blockquote>
]]>
    </content>
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    <title>英文法の深淵を覗く - 「実戦ロイヤル英文法」</title>
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    <published>2008-07-09T05:37:30Z</published>
    <updated>2008-07-09T06:22:20Z</updated>

    <summary>　派手なカジノ映画を観た2時間を除くと、僕は飛行時間の大半を極めて地味な英文法の...</summary>
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    <content type="html" xml:lang="en" xml:base="http://www.thesyntaxerror.net/">
        　派手なカジノ映画を観た2時間を除くと、僕は飛行時間の大半を極めて地味な英文法の本を読んで過ごした。僕はこのところ英語の勉強をしていて、話の内容にも負けず劣らずいい加減な僕の英語をなんとかしたいと思っている。そこで書店で見つけたのが「実践ロイヤル英文法」。&quot;There is/are ...&quot;みたいな「知ってるつもり」の構文でも、そのあとに最上級を除いて定冠詞&quot;the&quot;は来ちゃダメだとか、「忘れていた」というよりもそもそも「知らなかった」ことが出てくる。これは発見だ。

        <![CDATA[　ほかにも、使役動詞の"make"には「無理にでも強制的にさせる」、"let"には「相手がしたがっていることをさせてやる」、"have"には「当然してもらえることをしてもらうようにもっていく」、そして"get"には「説得などをしてなんとかさせる」という違いがあるとか。なんとなく感じていても、こういうのはちゃんと日本語で説明を受けないと一生分からなかったろうと思う。未来形の"will"と"be going to"の違いもしかり。

　さらに、文語あるいは口語としての適不適についても評価がされているのが役に立つ。僕は今回、特に書き言葉として最も正確な英語が知りたいからだ。例えば分離不定詞は「最近では文脈次第では容認されてきている」と書いてあるから、つまり、依然として避けるべきだってことが分かる。その点では、関係代名詞と前置詞の関係についての説明はちょっと不満だった。

<blockquote>
次の文では、会話では(a)と(b)より(c)のほうが自然で、ふつうである。<br>
Who founded the American Red Cross?<br>
→ By whom was the American Red Cross founded?  (a)<br>
→ Whom was the American Red Cross founded by?  (b)<br>
→ Who was the American Red Cross founded by?  (c)<br>
</blockquote>

　(a)から(c)に至る順序でそれは暗示されているのかも知れないけれど、書き言葉としては(a)が望ましいという言及があったら尚良かったのに、と思う。これは僕が最近注意されたことで、前置詞で文が終わることを望ましいとしない文法学者もいる、と聞いたからなのだけど。もちろんこれは、それを聞くまではまったくもって「どっちでもいいじゃん」と思っていたから、付け焼刃も甚だしい感想なのだ。

　そして笑えるのが150ページ近くも読んで、まだ僕は「文」・「動詞」・「時制」・「助動詞」・「態」そして「不定詞」しか学んでいないことだ。そのどれもが、想像以上に深い。先を見ると「代名詞」の章だけで40ページもあって、なんだか呆れながら畏まってしまう。ロンドン出張を機に英文法の深淵を覗く、というのはいい企画じゃないかと自賛。 To learn, or not to learn: that is the question. ――　学ぶべきか学ばざるべきか、それが問題なんだ。

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    <title>映画「ラスベガスをぶっつぶせ」</title>
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    <published>2008-07-09T04:29:39Z</published>
    <updated>2008-07-09T05:37:02Z</updated>

    <summary> 　ロンドンに向かう機内で、映画「ラスベガスをぶっつぶせ」を観る。MITの天才青...</summary>
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        <category term="観る" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
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        <![CDATA[<object width="425" height="344"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/PsK1c9ZBpuw&hl=ja&fs=1"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/PsK1c9ZBpuw&hl=ja&fs=1" type="application/x-shockwave-flash" allowfullscreen="true" width="243" height="243"></embed></object>

　ロンドンに向かう機内で、映画「ラスベガスをぶっつぶせ」を観る。MITの天才青年がブラックジャックでカード・カウンティングをする話なんだけれど、僕は去年の冬にラス・ヴェガスでまさにこのカード・カウンティングの<a href="http://www.thesyntaxerror.net/2007/12/-1-2.html">お先棒を担がせてもらった</a>ので、あのスリルが蘇るようだった。一方、こんな映画が世に出るくらいだから、もう、カード・カウンティングは過去のものになりつつあるのかも知れない。
]]>
        　カード・カウンティングが難しくなっている理由は、6組ものカードを使い、かつ、それらを使い切る前にシャッフルするテーブルが増えているからだ。去年の冬も、2組のカードをほぼ最後まで使うルールのテーブルを探すのは苦労した。理論上、残りカードの数が少なければ少ないほど次のカードは予見しやすい。一方で、6組のうち例えば5組目あたりでシャッフルされてしまうと、仮に残りのカードがある程度予見できたとしても文字通り振り出しに戻ってしまう。

　カード・カウンティングの観点から、映画で明らかに描かれなかった部分は残りカードの「プラス」あるいは「マイナス」度合いに応じて掛け金を上下させる部分だ。この振れ幅が大きければ大きいほど「マイナス」の回で見送るときの損失は小さく、「プラス」の回で狙うときの利益は大きくなる。そしてもちろん、この振れ幅が大きければ大きいほど、それだけの理由でカジノの注目を集めてしまう。この部分は意図的に描かれなかったようだ。

　ソニー・ピクチャーズ作品で、かつて資本関係のあったカジノ、MGMグランドの商売に障るような細部までをもわざわざ描こうとはしなかったのだろうか、と邪推してしまう。もちろん、娯楽映画としてカード・カウンティングの詳細に深入りする意味がない、というのも道理だろうけれど。一方、豪華なスイートが描かれるプラネット・ハリウッドの経営にはシルヴェスター・スタローンやブルース・ウィルスも関与しているようだから、プロダクト・プイスメントにはハリウッド人脈が関係しているのかも知れない。

　おっと、映画のツマラナイ方に話が逸れてしまった。オモシロイ方は、数学の天才がカジノを「やっつける」ことにある。僕たちは誰しも、「カジノには勝てない」と、経験的あるいは数学的に知っていて、そのくせいつもカジノのカーペットを歩くと「今回は勝てそうな気がする」と思ってしまい、そしてさらに「経験」だけが増えていく。その積年の思いを映画が晴らしてくれるのだから、それはいくら陳腐でも痛快だ。負け犬根性丸出しで僕はMITの天才に思いを託してしまう。

　とはいえ、一番グッとくるのはやはり、ラス・ヴェガスの劇場性だ。冴えないオタク青年が名うてのギャンブラーになることすら、普通の女子大生のヒロインがゴージャスな女に変身する様子にくらべたら、まったく取るに足らない。今月僕らはサン・フランシスコから国立公園めぐりをした末に、ラス・ヴェガスに行こうとしている。僕は荷物になるから靴はトレッキング・シューズとサンダルだけでよかろうと思っていたけれど、この映画を観て、わざわざイチゴ抜きのショート・ケーキみたいなことをするのは馬鹿げていると悟った。

　テントと折り畳みイスですでに制限一杯の重量が超過しようとも、革靴とハイ・ヒールと、それに似合う服を持っていくべきなのだ。そしてシルク・ド・ソレイユを観たあとはクラップスをするのがいい。見た目は派手に、リスクはほどほどに。そして、ラス・ヴェガスを飲みつぶせ！
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    <title>世田谷、ウェストミンスターを破る</title>
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    <published>2008-07-06T14:05:57Z</published>
    <updated>2008-07-06T15:22:18Z</updated>

    <summary> 　この写真は僕が2007年の8月に近所で撮ったもので、道路標識か何かの柱に巻か...</summary>
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        <![CDATA[<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_1086.html" onclick="window.open('http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_1086.html','popup','width=480,height=320,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_1086-thumb-243x162.jpg" width="243" height="162" alt="IMG_1086.JPG" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></span>

　この写真は僕が2007年の8月に近所で撮ったもので、道路標識か何かの柱に巻かれていた世田谷区の区章だ。結論から言ってしまうと、この区章は素敵だ。フィッシュマンズのアルバムに「宇宙 日本 世田谷」というのがあるらしい。僕はそのアルバムを聴いたことがないけれど、世田谷(区章)の強さを宣言している点において大賛成だし、それがために聴いてみてもいいと思う。さて、その世田谷(区章)がついに英国ウェストミンスター(市章？)を打ち破った。もちろん、道路標識か何かの柱の話だ。
]]>
        <![CDATA[<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0003.html" onclick="window.open('http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0003.html','popup','width=360,height=480,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0003-thumb-234x312.jpg" width="234" height="312" alt="IMG_0003.jpg" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></span>

　これは5月にロンドンで撮った写真で、電柱に浮き彫りにされた模様だ。"W"に見えるので、そうだとしたら、これはウェストミンスター市を示すのではないかというのが僕の推論だ。ただのニョロニョロかも知れない。ただし、いずれにせよ、支柱の装飾としては世田谷の方が上出来だ。

　もちろん、ウェストミンスター(だということにしよう)の、鋳造や色彩の重厚さは圧倒的だ。ニョロニョロした"W"(だということにしよう)さえ、「イニシャルでわかるだろう」と言わんばかりの威圧がある。けれど、そこにはどこか自己満足的な、ともすると独り相撲的な、そういう権威を感じてしまう。

　対して、世田谷のトゲトゲには、そういった現世的な自己顕示がない。<a href="http://www.city.setagaya.tokyo.jp/030/d00007643.html">区の説明</a>では「外輪の円は区内の平和、中心は「世」の文字が三方に広がり、人びとの協力と区の発展を意味しています。 」とのことだけれど、「世」の文字は極限まで抽象化され、垂直に交わる直線の印象を辛うじて留めるまでに至っている。その形而下の印象の向こうには、「平和」や「協力」・「発展」といった普遍的な想念が織り込まれている。

　もちろん、デザインの後講釈などただの飛型点だ。本当の飛距離は、実は素材という時代性にある。世田谷のトゲトゲは反射性の「キラ」でできていて、それはポスト・ビックリマン世代の現代においては権威の象徴にほかならない。ケータイがスワロフスキーのクリスタルを従える現代の文脈で、あるいはその出現以前に、区章が「キラ」で飾られている。対するウェストミンスターのレリーフは華麗ながらも古代エジプト文明の借用でしかない。英国博物館の歴史的所蔵物が、結局のところ借り物ばかりであるのにも似ている。

　もちろん、世田谷が英国のいち行政単位を凌駕したところで、区民にとっては小さな一歩かも知れない。けれども、明日またロンドンに行く僕にとっては重要な確認事項だ。エリンギのソテーと、ピーマンとベーコンの炒め物を適当につくり日本酒で晩酌をして上機嫌の世田谷の僕が、ベートーヴェンの交響曲に勢いを借りて言うのだから、これはほぼ間違いない(という可能性がある)。ロンドンでは強気で行く。キラのシールの現代日本から、レリーフの鋳物の英国と対等の事業を提案しよう。なにしろ、2008年ですから。]]>
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    <title>深刻のまどろみ - フェネス・サカモト「サンドル」</title>
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    <published>2008-07-06T12:07:35Z</published>
    <updated>2008-07-06T13:52:32Z</updated>

    <summary>　坂本龍一とクリスチャン・フェネス(Christian Fennesz)のユニッ...</summary>
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    <category term="坂本龍一" label="坂本龍一" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
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        　坂本龍一とクリスチャン・フェネス(Christian Fennesz)のユニット、フェネス・サカモト(Fennesz Sakamoto)のアルバム「サンドル(Cendre)」を借りて聴く。大枠で言えば、チル・アウトなエレクトロニカ、という感じになるのかな。奇妙でいて不愉快ではなく、そして、刹那的でいて示唆的な、浅い眠りの短い夢。これが僕の印象だ。チル・アウトな曲なのにユルさがなくて、むしろ深刻だ。まさにこの深刻な口調が、ともすると退屈なつぶやきを神託めいたものにしている。このアルバムを聴きながら眠るべく、僕は書斎からコンポ一式を抱えて枕元に据えた。

        <![CDATA[　このアルバム全体を通じて、ピアノはシンセサイザーなんだ、とあらためて思い知らされる。あるボタンを押すとドの音が、その隣のボタンを押すとレの音が、それぞれ鳴る。そういう機械だったのだ。そんなデジタルなピアノは一発撮りのアナログな生音で再現される。一方でアナログな弦楽器であるフェネスのギターはむしろ徹底的なデジタル・エフェクトの洗礼を受けて再生される。コラボレーションというよりは超克と呼ぶべきような緊張感。

　さて、問題はどんなシーンでこのアルバムを聴くか、かも知れない。無難かつ最適なのは寝室じゃないだろうか。きっと哲学的で深い眠りに僕らを導いてくれるだろう。静かで眩しい「異邦人」的な浜辺が手近にあったら、そこもいいだろう。ヘッドホンをして街中で聴くのにも魅かれるけれど、外界とのギャップが吉と出るか凶と出るか。穏やかな気持ちならば食後の居間もいいだろうけれど、食堂で食事中に流すのには禅的すぎるかも知れない。

　そして、これを聴くのにどこにも増して一番危険なのが自動車の中だろう。ステアリングを握ったままデイヴィッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」みたいにブッ飛んでしまうのが目に浮かぶ。そうそう、深刻のまどろみ、あるいは瞑想的な音楽というのは、心理的にはブッ飛んでいたりもするのだ。心を自由に遊ばせるなら、やっぱり、ベッドの上で目を閉じて聴くのが一番かも知れない。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=stxerr-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000MM0EES&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>]]>
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    <title>成城でノート・パッドの夢をみる</title>
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    <published>2008-07-06T11:18:17Z</published>
    <updated>2008-07-06T12:02:36Z</updated>

    <summary> 　妻の友人Yさんと食事をしに成城学園前まで行ったら、Yさんが駅界隈を案内してく...</summary>
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        <name>Syntax</name>
        
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    <category term="ロベール・ル・エロ" label="ロベール・ル・エロ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="en" xml:base="http://www.thesyntaxerror.net/">
        <![CDATA[<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0004.html" onclick="window.open('http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0004.html','popup','width=480,height=360,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0004-thumb-324x243.jpg" width="324" height="243" alt="IMG_0004.jpg" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></span>

　妻の友人Yさんと食事をしに成城学園前まで行ったら、Yさんが駅界隈を案内してくれた。その中でも一番の収穫はこの、ロベール・ル・エロ・パリ(Robert le Heros Paris)のノート。ロディア(Rhodia)の橙のカバーも色こそ楽しげで好きだったのだけれど、デザインはストイックだ。中身が方眼紙なんだから、外見くらい遊ぶべきじゃないか。いや、別にそういう風に思っていたわけじゃないんだけれど、一目見ただけでロベール・ル・エロにそう思わされてしまったのだ。
]]>
        <![CDATA[　　ロベール・ル・エロのブロッサムというこのノート、表紙には紺や桃、橙や黄土の花々が咲き誇っていて賑やかだ。それでいて空が開いているからうるさくない。ブロッサムという名前を尊重して花々といったけれど、この柄の率直な印象は精子か胞子だ。まぁ、それらもまた、ブロッサムということで深入りはしない。方眼の線は柔らかい橙色で温かい。

　ロディアに比べると、紙質がちょっとゴワゴワするような気がするのと、方眼の線は青のほうが目立ちすぎずにいいんじゃないかという気がする。けれども、紙質もペンの滑りに障るわけではないし、方眼に至ってはそもそも無視して使っているので、どちらもどうってことない。大事なのはやっぱり、これを開いて「さて勉強しよう！」って気分になるかどうかなのだ。ロディアもいいけれど、ロベール・ル・エロのほうが盛り上げ上手だ。そう思う限り僕は、このノートでより盛り上がるのだから、予言の自己成就にほかならないけれど。

<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0005.html" onclick="window.open('http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0005.html','popup','width=480,height=360,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.thesyntaxerror.net/2008/07/06/IMG_0005-thumb-324x243.jpg" width="324" height="243" alt="IMG_0005.jpg" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></span>

　駅ビルではほかにライブを観たりもした。遠くから聴こえてきて、Yさんが「オペラの音楽では？」と言い、僕は「日本語の歌詞が聞こえるけれど？」と言ったけれど、そのどちらもが正解だった。曲はボロディンの「ダッタン人の踊り」で、日本語の歌詞があてられていた。歌っているのは藤澤ノリマサという歌手で、迫力満点の歌唱力。でも、「ダッタン人の踊り」は曲の雄大さや情景に歌詞が全く負けている、という印象。オペラだけでは商業的な魅力が乏しいのか、と勝手に邪推。

　成城では桂花という中華料理屋で舌鼓を打ち、女子の間では有名らしいサロン・ド・テ・アンジェリーナでお茶を飲む。あとは小さな雑貨屋で爽やかな色合いの布巾を買う。成城ってかなり女子度が高い街なんじゃないかと、花柄のノートやらチェックの布巾やらを買って気づく。僕は流されやすい男子なのです。]]>
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